2006-05-21 日曜日の珍客 [長年日記]
okurayama_yokohama
ぽかーんと一人で家にいた。ピンポーンとチャイムが鳴る。「どなたさんですか?」。宅急便以外で、こんな時間に来るやつは訪問販売に違いないのだ。相手は「東京ガスの方から来ている者で、ガスの元栓をチェックさせていただきたいのですが」と名乗った。キター。これだから日曜日はおもしろい。関西で広告制作をしていたころ、あの手この手で家のチェックをする会社とかあったよなぁ、と脳裏をよぎる。
まだ、相手は何も問題のある行為をしていないので、こちらも失礼のないように身元とか、本当に東京ガスの人かをチェックする。「ほんまもんでっか?」あまりにもそういうオーラが出ていたのだろう。初老のひょろ長い訪問者は説明を始めた。「いや、あの私、●●●大倉山の▲▲という者なんですが、この度、お客様が使っておられるガスの栓に不具合の報告があって、直代理店の私たちがチェックしているわけでして、あの、怪しいとか、その、なんといいますか、うー」。ど、どうやら本物のようである。聞けばシステムキッチンの下に入っているガス管が直角に曲がっているところがあって、そこに鍋やら何やらをぶつけるとネジが緩む可能性があるとか、どうとか。一通り、説明を受けた後、ひょろながいおじさんは計測器のようなものを取り出して、「これをネジのそばにあてがって計測するだけなんですぅ〜」と言う。こりゃ、本物だ。おじさんを招き入れ、後ろから作業を見守るが、計測器をあてて「確認済み」シールを貼っておしまい。ほんものだった…。そういう人を疑ってしまう世の中なんだなぁ。
で、久々に自転車をいじってみようと外に出ていたら、またチャイムが。今度は登山家のような小柄なおばさんが立っていた。「あ、あの、ウガンダの子どもたちを救うためにっ、ウガンダの子どもたちが作った石けんを売っているのですが…」。また、まったく押しのない人がやってきた。丁重にお断りをするが、向こうも「いえ、あ、あの、貴重なお時間をありがとうございました」と言うではないか。このキャラは卑怯だ。田部井淳子さん(女性で世界初のエベレスト登頂者)を思い起こさせるビジュアルに、たどたどしいお願い。そして最後に「ありがとう」。やばかった。小金持ちだったら、買っていたかもしれない。
日本という国では、日曜日に家にいてもそれなりに楽しめるのだ。
平日の深夜、24時間営業のスーパーの駐車場でもフォレストガンパー風な方がボランティア系の商品売ってたよ。訪販よりも確立悪そうな手段を何故にさせるかなー。悪徳業者かマジなボランティア集団かは知らんけどもうちょっと売り方考えてやれよと。断られまくるに決まってるから俺なら間違いなくウツになっちゃうよ。ボランティア集団が鬱病患者増やしてどーすんのさ。
オカネ取るなら、売れなきゃ楽しくないよねぇ。たとえバイトだろうと。工夫して、あの手この手で売れるようにするにも、商材に自信を持てないと、それもできん。mtanaが書いている類いの人は、あやしい人スパイラルでなお売れんよなぁ。<br>そういう海外関係のチャリティーって、産地周辺のことを2〜3質問したら、相手が訪販か、その地域に深く入っている団体かが分かるんだけど、この人は本物かもしれないって思ってしまった。<br>あと、宗教も質問したくなる。「ウチが一番」みたいに来ても、三大宗教について質問を重ねるとまったく何も知らない人が多いのね。で、「そんなんで、なぜに一番なのですか」と。最近、こっち方面の人は来ないなぁ。