2006-05-15 空振り君、進む。 [長年日記]
okurayama_yokohama
「愛と自由と平和」という揺らぎないメッセージを掲げるバンド、FREAKY MACHINE。そのGのえーちゃんと、彼女のマキちゃんがうちにやってきた。連中とはパキスタンのフンザとラワールピンディーをともに旅して以来の仲。横浜に引っ越したら、家が近いこともあって1か月に一度は会合している。
こう書くとまるで、「何かをつくるための会合か?」という感じだけど、まったくそんな方向性はない。酒に飲まれてフリーダム、こそが当会合の趣旨なのだ。ふらりとエビスを持ってやってきて、こちらは居酒屋yukikoが開店する。んで、旅の話なんかに華を咲かせる。今回も、シタールはよいねぇ、なんて話していたんだけど、そのときに『空振りカメラマン淳くん』の話題が出てきた。
何度か日記にも登場した淳くん、とは…。いわく、大きな、小人。いわく、努力が報われない男。いわく、大したことのない話を突然始める男。彼とはこれまたパキスタンのフンザで出会い、以後、ペシャワール→カブール→バーミヤン→バンデアミール湖→マザーリシャリフ→バルフを旅した仲間である。そして、その旅でカメラの魅力にハマってカメラマンを目指すことにしたのだ。自分が関東に来てすぐの頃、シェアハウスに住んでいたのはご存知の方が多いと思うが、そのときのルームメイトでもある。
さて、その淳くん。大手企業のカメラ室でバイトしたりしていたのだが、やりたいことにチャレンジさせてもらえずに、「こんなとこやめたらぁ」と(言えずに本当は契約切れ)撮影の旅に出ることにしたらしい。しかも、その旅手法は自転車!!!中国は雲南省の昆明から、ヒマラヤ山脈を越えて、チベットのラサまで行くというのだ。誰しもが考えた。無理だろう。
その、根拠は明らかである。
1/初めての自転車旅。そのくせ
2/非解放地区という日本人が行ってはいけないエリアを通る。
3/難易度の高いヒマラヤ越えである。
4/それを登りでこぐ。
5/みんなが思い浮かべた、彼のノンビリした性格。
すべて、ぐうの音も出ないほど、無理な条件が揃っているように見える。だが、それこそ日本のつまらん常識に魂を奪われてはいないだろうか?まず、自転車の経験がたくさんある人や、日本人を拒むこのルートに詳しい人以外は、何かからの伝聞で判断しているに過ぎないのだ。それじゃぁ、つまらないじゃない。こういう淳くんのような人が、サプライズを起こしてこそ、世の中ひっくり返っちゃって面白いはず。ということで、彼から連絡が入るとアップすることにしました。
正直、日本から見た成功率は10%くらい。でも、ひっくり返してほしいと思うんや。みんなも、応援したってや。とイキのいいことを言いましたが、やっぱりヤツは間が悪い!!!なんでまた、W杯とカブるときに、こっそりと挑戦モノをするんや…アホ。てことで、よろしくです。