2006-05-14 刺すような目【丸仙】 [長年日記]
musashikosugi_yokohama
定期的に行くラーメン屋、丸仙。相変わらず、うまい。関東に暮らしてから、ラーメンでは最高峰の店である。いつもどおり、「醤油ラーメンの麺かため」をオヤジさんに頼む。オヤジさんの役割は、オーダーの受付と弟子?息子?の兄ちゃんがつくったラーメンの最後に海苔を乗せるだけである。「あいよ!醤油麺かため」とオヤジさんがオーダーを受けて、兄ちゃんが「あいよ」と答えた。
しかし、カウンターにはラーメンの出ていない先客が7名ほど。どうやら待つことになりそうだ。おれは暇なので、あたりをきょろきょろと見渡す。来店した有名人とオヤジさんの写真。『月刊大衆食堂』という凄まじい名前の媒体に掲載された記事、などを見ていたとき、麺をゆでる兄ちゃんと目が合った。なんと険しい目だ。まるでデューク東郷である。あまりにもの殺気に、ややこしそうな人以外では久しぶりに目線をはずしてしまった。うちの親父が桜木町に出張で来たときに、間違えて一緒にオカマバーに入って親子ともに告白されたとき以来の目線はずしであった。目をそらせたものの、気になるのでまた兄ちゃんをこっそりと見る。麺、どんぶり、客、オヤジさんをかわるがわるに刺すように見て行く。どうしたのだ兄ちゃん。何があったのだ。そして出てきたラーメンは………、これまた一段とうまかった。独立を考えているのだろうか。それとも忙しくてテンぱっていたのだろうか。とにかく、いま、丸仙から個人的に目が離せない模様である。