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sawadee!!紀行+


2006-05-13 大人の夜遊び [長年日記]

yokohama

屋形船で飲んで食って3000円。おともだちのサノちゃんに誘ってもらったのは、屋形船運営会社のパンフレット撮影現場。ようするにエキストラってやつね。
で、当日。桜木町の待ち合わせということで、大倉山から東急に乗ってまずは横浜駅へ。1駅近づくごとに、どんよりとした灰色の雲の中に突入して行く。雨も激しくなってくる。まるでツインピークス。横浜からJRに乗り換えて桜木町へ。海辺の近くだけあって、風がゴウゴウと唸る。大丈夫か、屋形船。
今日の撮影のために集まったエキストラは60人。いろんな関係企業の人たちが「酒+屋形船=なぜか安い」というキーワードに群がってきたのだ。おそるべし、宴会パワー。で、われわれはというと、声をかけてくれたサノちゃん=webデザイナーを筆頭に、映像クリエイターやらイラストレーターやらいろんな肩書きを持つ取締役お姉さんやら、音楽フリーペーパーの関係者やら、旅ライターやら、イラストレーターやら、いわゆる胡散臭い業界軍団。パンフレットに載ったら、私服ってことでバイトの人たちに見られるんだろうけど、なぜかスーツの方々に囲まれて屋形船のど真ん中に陣取る。自営業をやっている者たちは、ず太いのだ。テーブルには、舟盛りやら金目の煮付けやら、すでにパラダイス。はよ、食わせてくれ!
久しぶりの舟盛り
でも、そこは超割引価格につられたエキストラ。はやる気持ちを抑えながらカメラマンさんの「笑って」「はい、そこでかんぱーい」などなどの指示をこなしていく。1時間もかからず撮影は順調に終了。その間は、横浜の運河の中でぐるぐると回っていて景色が変わらなかった。これで終わりか屋形船???なんて思っていると、宴もたけなわになった頃「これより沖へ向かいます。今日は風が強いので揺れます」と宣告されて沖へ沖へ。赤レンガやらベイブリッジのあたりまでずんどこ進む。
雨の横浜
港町横浜の夜景。印象としては活気のない上海というところだろうか。ハイライトを彩る夜景はそれぞれが素晴らしいものの、途中の倉庫群なんかは、天候のせいもあって「ここは共産主義国家の港だろうか」という殺伐とした風景が広がっていた。無人で無機的なのっぺりとした直線世界。やるなぁ、横浜。おれはこういう退廃的な風景が好きなのだ。
個人的に好きだから素晴らしいかというと、そういうわけではない。日本って、街のデザインや景観デザインというと、てんでダメなのだ。土地区画が細分化されているため、それぞれの店舗や家が「目立とう」だとか「自分はこれが好き」というだけで、建てちゃう。それをコンサルティングする立場にある建設ディベロッパーなども「うち、こんなの建てられるんでっせ」と好き勝手なものを建てる。街にはそもそも、歴史やら、ノリやら、地元民の気質とか、いろんなものがあって、そのパッケージとして街は伝達する使命がある。でも、建てる人たちはそれを大切にしない。
特に現在は、昭和の混然とした味を無理矢理整理しようとしていて、各地主の方針がバラバラなのだ。なんか、そういうところにモノ申す企画もおもしろいかなぁと気付かせてもらったよ。夜景にも「日本らしさ」「横浜らしさ」を残していいんじゃないかって。
メシもうまかったし、メンバーもよろしかったし、最後は揺られながら横浜の真の夜景を見ることができたし、大満足だ。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
サオリ (2006-05-17 13:40)

おおお〜屋形船乗ってみたい。

mtana (2006-05-17 15:50)

新興住宅地なんかは何も言わなくても無個性な統一感が出てしまうのにねw<br><br>うちの界隈はここのところ開発が掛かってるけど次から次に出来る建物に統一感は全然無い。そりゃそうだ。建ってるのは田んぼを潰したアパートばっかり、つまりはデベロッパーにやられた農家の人が大半だから景観に対する考え方なんか一切ない。<br><br>まーでも書いてて思うけど建てる方からすればはっきり言って景観との調和には気が回らないね。それこそ資金が回収できるかの一点ではないかと…。結局は規制が必要なんだろなー。そういった部分にセンスのある人がツッコンで行けるともうちょっとマシな町並みが出来るんじゃなかろうか。<br><br><br>…乗って酒呑みたい!!

uracci (2006-05-18 20:39)

屋形船は、ええでー。<br>さてはて、新興住宅地やら、都心部の集合住宅って、外装に突出したものはやっぱり少ないです。無難+α。ズバ抜けた天才性もなく、かといって街への貢献度もなく、大手のちょっとしたショールーム感が漂います。NHKとかで取り上げられているのは、そりゃすんごいものもあるわけだけど。<br>mtanaが言うように、資金の回収がすべて。企業である限り利益を追求するのは、必然なんだけど、その一歩先まで行っていたら良いのにと、もんのすごく思うわけです。『住空間』っていうコトバが、居住性と完全にイコール。気が回って、お高い家に住んでいて自慢できるってくらい。家をちょっと離れて、買い物しているときにも、この素晴らしい街と混然一体となって住んでいる満足感なんて得られる日は、くるんでしょうか。