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sawadee!!紀行+


2007-04-29 タスマニアのバサースト湾 [長年日記]

okurayama_yokohama

さっき『動物奇想天外』を見ていたらタスマニア島のバサースト湾というところに、太古の環境と深海の環境を兼ね備えた海があるという。映像で見ると、深海にいる奇妙な生物が満載。触手が木の枝のように分裂したヒトデやら、色素の抜けきった変な形のイソギンチャクともサンゴともつかないものとか、深海フェチの自分にはたまらない環境らしい。しかも、そんな深海200〜300mの環境が素潜りも可能な水深3〜5mの海に広がっているのだ。
どうしてそんな環境があるのかというと、このバサースト湾の海は赤い。赤い成分が太陽光を遮るため、5mも潜れば真っ暗闇が広がるという。原因は周囲に生えるタンニンを含む植物にあるらしい。その植物が枯れたときに雨が降るとタンニンが流れ出し、川を通じてバサースト湾に集まるという。淡水は海水よりも比重が軽いため海の上層に浮いてくる。またバサースト湾は出口が極端に狭いため、赤い淡水が流れ出ずにずっと海水の上3mくらいにとどまり続け、太陽光を遮るらしい。
真っ暗なだけにアドバンスが必要かもしれないけれども、オープンウォーターの講習で潜るような環境で深海とは胸が躍る。だって、浅いし、地形は複雑ではないし、何よりも出口が狭い湾だから流れがない。大きそうだなぁ、オーストラリアは。