2007-08-25 帰省で見たもの [長年日記]
okurayama_yokohama
結婚式やら何やらで帰省をしていたんだけれども、そのうち1日を使って高校野球を観に行ってきた。広島の広陵高校と福島の聖光の試合だったが、やはり高校野球って他の競技とはひと味違う。青春ってあぁ熱いんだなぁと胸を打たれた。ダイナミックで個性溢れるプロ野球も魅力的だが、審判の誤審があったり、大人の力関係があったりといろんな副産物を持っているのも確か。年間130試合もあるため、監督はもちろん選手のプレーも「今一瞬」の心意気は少ない。
高校野球は必ず送りバントはするし、スター選手も一部だけだし、応援するおらが県以外のチームが46個もあったりするんだけれども、何はともあれプレーに真剣なのだ。負けたら終わり。まるで侍の生き様である。選手はもちろんだけれども、駆け付けた生徒たちや友人、親戚の集団も負けたら終わり。その思いがさらに場を熱くさせる。野球部頼みとはいえ、甲子園に来ることができた応援団やブラスバンド部の真剣さは類を見ない。サハラ砂漠のように灼熱地獄になる甲子園のアルプススタンドでも渾身のパフォーマンスを見せている。
どちらも勝者にふさわしい。しかしながら、勝負がついてしまうのが甲子園のむごさ。3年生にとっては最後の夏。プロ野球に進む者もいれば、大学に進学したり、就職したり、いろんな人生が待っている。目の前で広陵が勝ち、聖光が負けたときに、とてもとても「あぁそういうことなのか」と思ってしまったのだ。広い甲子園の外野席に夏の太陽がさんさんと降り注いでいた。