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sawadee!!紀行+


2007-02-01 [長年日記]

higashiougijima_kawasaki

久々というのは続くもんだ。数日前に懐かしの福井でスノーボードを楽しんだのだが、今日は釣りだ。実家に帰ったときになんでか親父がなかなか良い竿とリールをくれたので、かねてから彼女と「釣りしたいねー」と言っていたのだ。種目はもちろん海釣り。キャッチ&リリースなんて言葉は我が家にはない。キャッチ&EATあるのみだ。
向かったのは川崎の東扇島。ここ、よい!!!時間制限があるものの日中は駐車場がタダ、そしてトイレや水道もある。バッチリだねー。昼下がりにお弁当を食べながら釣りをスタート。今日は釣るどー、釣ったるどー、と意気込んでいたんだけれども、第一投目を投げた直後にニコニコと散歩をしているおっちゃんが「今日は釣れないよー、もう四回も漁船が網を引いていったからねー」だって。なんやとーーー!!!漁師め、おれのカレイやスズキをどうしてくれる。刺身や煮魚の予定が音を立てて崩れてゆく。「いや、それでも魚はおるはず」と気を取り直して釣りを続行。
む、なんか糸を引いている気がする。竿を手に取ると当たりがきている。中学生以来のヒットだ。おりゃ!と竿をしゃくり上げリールを巻くとヌボーっとした手応え。ゴミか?と思っていたらヒトデだった。これは食えん…
東扇島の初ヒットはヒトデ
しばらくたって夕方、同じく糸を引いている気がする。竿を手に取ると当たりがきている。おりゃ!と竿をしゃくり上げリールを巻くと、またもヌボーーーとした手応え。またヒトデかと思っていたら、違った。ヒトデとナマコのダブルだ…。
東扇島は臨海工業地帯がいかつい
夕方になると風が出てきたので、レクリエーション的な釣り人は退散。しかーし、我々は帰らない。漁をすると決めたら、食えるもんが手に入るまで諦めてなるものか。堤防の先端に人がいなくなったので移動して暗くなってからも耐えに耐えて攻め続ける。もう30分で駐車場が閉門してしまうというときに軽いながらも魚の手応えが!焦る気持ちをおさえながら、しかし手早くリールを巻く。きたー!カサゴだ!15cmくらいと小さいので日頃ならどうしていたか分からないけれども、とりあえず食えるもんとしてクーラーBOXにしまいこむ。
東扇島で初食えるものヒットはカサゴ
落とし釣りでヒットするエリアが分かったので、彼女にもポイントを教えると目の中に炎が出ていた。そう、それだ「釣り上げてやる」という闘志が大切なんだ。なんか運動部っぽくなりながらも、風にはむかい釣りを続ける。そして数分後、きたー!続いて15cmほどのメバルを釣り上げる。もうなりふり構っていられない。こいつらは煮魚だ。
彼女の方にも当たりは来ていたが、釣り上げることかなわず終了時間に。帰りの車で、まるでカワイイ人がいたのに失敗したコンパの帰りのように反省会。新しい釣り場やテクニックについてひたすら熱く語り合う。もう、これは運動部だ。
さて、15cmクラスの魚達だが、彼らは煮魚になった。とても、うまい。調理するときに感じたんだけど、命を奪って自分の命を長らえているんだね、人間って。日頃、スーパーで買い物したときには感じなかった、忘れていたかもしれない生命の尊さ。そう、おれたち人間は他の生物を食べて生きている。煮魚を食べるときに、手をあわせて「いただきます、ありがとうございます」と生命に感謝して食べた。なんか、この感情、忘れたくない。