2007-01-17 ひとつでも忘れずに [長年日記]
okurayama_yokohama
世界中に、日本中に風化させてはならないことが山ほどある。もちろん阪神淡路大震災もそのひとつだと自分は思う。だから、毎年この日には何かを書かなくてはならないという気分になる。
以前も日記に書いたのだけれども、大きな地震を体感したことのない人は、「揺れたら家の外に出たらいいんですか?家の中にいたらいいんですか?」と尋ねたりしている。この答えは「Yes」や「No」で答えることができない。なぜならば、揺れて動けるならたいしたことがない揺れなのだ。大震災ってのはそんなんじゃない。鬼に首根っこを持たれて引きずり回されるというか、香港の中華料理やでフライパンの上を舞う野菜炒めの野菜の気分というか、地域丸ごと長島スパーランドというか、そもそも動けないものなのだ。
だからといって悲観することはない。備えあれば憂いなしというのは確かなことだ。震災が起こったときに特に人口が多いのは「家が半壊」〜「家はあるがライフラインが壊滅」という層であろう。つまり、命からがら生き延びて突然サバイバル生活を開始できるグッズを持っていることもかなり大切な要素なのだ(直下型で震央付近で被害最大の場合はまた今度)。例えば、寝袋やテント、ガスコンロ、水に入れる殺菌剤などがあれば、かなり心強い。もちろん食べ物や水は配給制で困窮するのだが、問題がなければ周囲の人と同様にもらうことができるわけで、逆に生活グッズの方が手に入らないものだ。アウトドアグッズは日頃のレジャーも豊かにしてくれるし、緊急時にも最低限の生活ができるようになるグッズなので、あるに越したことはないと思う。
今回は余裕で生き延びた場合に必要なものだけれども、いろんな情報を発信していくことが鎮魂につながると信じている。亡くなった方々、あれから12年が経ちました。でも、生きているみんなはあの日のことを忘れていませんよ。