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sawadee!!紀行+


2004-07-02 LUNANキャンプ [長年日記]

EDINBURGH→DUNDEE→MONTROSE→LUNAN

とりあえず、今日はDUNDEEという街まで行くことになっている。事前にバスの予約を済ませていたからだ。バスステーションでチェンマイから来ているタイ人と知り合い、バスの中で話をした。彼はどうやら留学で来ているらしく、「寒いなぁ」が口癖だった。

DUNDEEに着いて、見るものも泊まる所も分からないので、ツーリストインフォメーションへ行った。タダをいいことにいろんなパンフレットを読みまくる。その中のひとつにLUNANというところの写真が載っていた。解説などはなく、単にきれいな砂浜があり北海を望めるビーチということだけが分かった。何かひきつけられるものがあった。「よし、ここへ行こう」。そう決めたら早かった。DUNDEEの街の観光を手早く済ませて、鉄道に乗り込む。

鉄道から降りた駅はMONTROSE。静かな街である。海からすぐの内陸に半塩水湖があり、駅は湖からすぐのところにあった。まるで防波堤の上に駅が建っているイメージ。で、この半塩水湖は境港のようなロケーションである。一瞬、LUNANは遠いしここでキャンプしてもええかな、と思ったけれども雑念を必死に追い払った。こういう負けの思想に入った時には、実力行使に訴えるのが一番だ。スーパーを探し出し、LUNANでの食事の用意を整えて、バススタンドへ急ぐ。運が良いことにバスは10分ほどでやってきた。

LUNANは地図で見るより遠い所ではなかった。ただ、ものすごくマイナーなバス停でおりる。偶然にも、そこで降りて家に帰るおじちゃんが見つかった。しかも彼はLUNANビーチのすぐ近くに住んでいるようだ。彼と並んで歩きながら「日本から来たんだよ」などと話をする。「OK、ミスター・ウラ、そこを降りて右に曲がり、1kmほど行った所が目的地だよ」と教えてくれた。スコットランド人の英語は聞き取りやすい。確かに訛っているのだが、こちらが初心者と見るやいなやゆっくり話してくれるからだ。ロンドンの人たちは確かに訛りのない発音かもしれないが、相手に配慮してゆっくり話してくれることは少ない。

キャンプを始めた。目の前で北海の潮の満ち引きが展開される。引き潮の時に海から現れた砂浜はとても不思議な模様をしていた。とても懐かしかった。自分は姫路の大学に行っていたのだけれども、その近くの赤穂で見ることのできる遠浅の海が作り出す模様だった。いま日本では遠浅の海が少なくなってきている。もしかしたら、こんな模様を見た20歳前後の人は少ないのではないだろうか。

海からはザパーンという音でなく、延々とザーーーーという音が聞こえていた。スコットランド産のエールを飲みながら、何時間も座って砂浜を見ていた。

LUNANの遺跡浅瀬を渡るトラクター 波紋砂浜の向こう側 テントより波紋のアップ 振り返ると廃城定置網 空は反射した水は鏡