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sawadee!!紀行+


2005-02-16 魔都の自己主張たち

tokyo

「ところ変われば、品変わる」。これ、ほんと。帰国してからいろんなところのバイトに行ったんだけど、関西はどう考えても雇用側が有利である。イベントの撤去・設営やコールセンターなど、特に資格やスキルを必要としないジャンルほどこの傾向は如実であると言っていいだろう。
「わたし、コールセンターっていっても、自分からかけるのは、アレなんですよねー。かかってくる方がいいんですけど」。関西の企業が聞いたら、こう答えるだろう。「われは、アホか」。コールセンターの募集広告は少なくとも「企業様にサービスのご案内をする仕事です」と明記しているわけだ。その難しいことをするからこその時給なのである。しかも、これは若い子が言ったことではない。白髪もそこそこ出てきた40歳くらいの女の人である。
さらにそのあと、バンドをやってると思わしき25歳くらいの男の子が面接中に「自分、少しだけなんで電話してきていいですか?」と尋ねていた。敬語を使えばいいというものではない。面接の担当官は、「はい、どうぞ」と答えている。どっちもどっちだ。一応、おれは「ホンマでっか…」とつぶやいておいた。
これでバイトに落ちたらショックではすまされない。魔都にもほどがある。


2006-02-16 妙案求ム

okurayama_yokohama

今日はちょっと困ったことができたので、ここに書いてみよう。活路を見出したい…。●●省→大手企業→uracciという流れで、とある大規模施設のピクトグラムの案件が入ってきた。これを成功させれば、そこに行く人に「案内板のマークはおれがつくってん!」と言えるってわけさ。簡単にまとめると、uracciに著作権があって、●●省やクライアントは単発でこの案件のみにオカネを支払ってくれる。マークがつけられるのは各種看板なんだけど、それ以外のところに使用するには再契約が必要ってわけね。ちょっと変わったピクトグラムなので露出度もあるし、ほかのところにも設置したいって話が来るかもねーと喜んでいたわけ。でも、今日、クライアントから電話がかかってきた。
クライアント:「多分、●●省は著作権ってやつをまったく分かっていなくて、再配布するなってのを理解・浸透させにくいです…。私たちも、この案件だけなら条文を入れて判をつかせて、担当者に話しましたよねと言えるんですけど、商売としてその後が続きませんし…。難しいです」。(注釈を入れると、自分の今回のギャランティーは、この会社がこの省庁に向けて動かしているお金の何十万分の一でしかない)
はっきり言って、クライアントの担当者はがんばってくれている。でも、省庁内でのネットワーク不足や、自分の不勉強が原因でも一度恥をかかせたら終わりみたいなプライドのせいで、民間人の努力が実らないってのはどうなのよ?おれらから見たら、役所は横並びで役所。カネを扱っていようと、法律を扱っていようと、専門分野ごとに分かれていようと最低限はベースアップしておこうよ。民間企業のほうが、差別表現やら、著作権に真剣よ。
あと、自分はフリーでやっているし、後の世のために「異常に安い値段で権利を売ったり」「著作権を不当に放棄したり」しちゃイカンと思ってるわけ。そんな文化をつくったら、そういう取引があった実績を作ってしまうし、安値安値のくそったれの世の中では若手が育たない。この前やったパンフなんて株式上場とか自分らの経営状態で200%ほど変更があったのに、終わったときに「マケてよ」とかぬかしやがる。サービスっていう胡散臭いコトバに乗せられて、「安値の価値観」に引きずられてるわな。そんなのイヤだ!たとえ省庁相手でも本音では引き下がりたくない。けど、打って出ても決裂必至の上に将来的問題が山積。やりたいかと聞かれれば、かなりやりたい。とても、やりたい。おれは売ってしまうんやろうか、未来と権利と文化を。
あー、もう一度言わせて。省庁のキャリアとかお偉いの不勉強・不道徳・プライドのせいで、なんで俺が道徳・倫理の踏み絵に乗らなアカンの???